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2021年02月

2021.02.04

歯科治療は不要不急か(当院の考え)

 皆さんこんにちは。

暦の上では立春を超えましたが、まだまだ寒いですね。季節の変わり目で体調を崩しやすい時期ですのでご注意ください。院長は花粉症持ちですので、これから5月にかけては鼻水・くしゃみ・セキ・目のかゆみに悩まされるようになります。少々お見苦しいこともあるかもしれませんが、なにとぞご容赦ください。

さて、ここ兵庫県だけでなく全国の都府県の複数でコロナによる緊急事態宣言が延長されています。よく患者さんから「歯科治療は不要不急に当たるのでは?」と質問されます。身も蓋も無いことを言ってしまうと、その人が思えば緊急にもなれば不要不急にもなると思いますが、受診をする一つの基準をお示ししますので、歯科医院を受診するかどうかの判断のご一助にしてください。

①痛みや腫れなどで日常生活が送れない

コロナに限らず感染症で非常に重要なのが、免疫力を増強することが大切です。良く寝、良く食べ、良く休む事が出来なければ免疫力低下につながり、感染症に掛かるリスクが増大します。

②良く噛むことができない

これも良く食べるためには重要です。特にキーポイントになるようなかぶせが取れただけでたちまち食べれなくなるような方、特にご高齢の方は意外に多くいらっしゃいます。またアゴの痛みなども早期に対応しないと、食事だけでなく継続したアゴの痛みや変形につながる可能性があります。さらに言うと介護されている方などはかぶせや入れ歯の不調和で体重が減少していたりするようなら受診や訪問診療のタイミングかもしれません。

③口の中に中等度以上の歯周病がある、複数のむし歯がある

感染症はなにもコロナに限ったものではありません。インフルエンザなどの他のウイルス、肺炎球菌など細菌でも感染リスクがあります。口の中の細菌数や細菌の種類が多い場合には細菌性の肺炎など、コロナでない致命的な疾患をもたらす場合があります。細菌数を減少させるため、セルフケア(デンタルフロス、歯間ブラシ、歯ブラシ、うがい薬)含め、歯科治療が必要な場合があります。

④その他

数か月に1度の定期健診などは不要不急と思われる場合があるかもしれません。ただ、歯周病は糖尿病や脳梗塞・心筋梗塞など脳心血管系疾患、認知症に至るまで負の影響をもたらす疾患です。コロナは即効性に影響があるかもしれません。ただ、遅効性に影響のある疾患を放置する理由になるかは判断に分かれるところです。

以上です。最近では変異株の感染例が出てきたり、腸管経由での感染の可能性が指摘されています。腸管経由、つまり食品からの感染の可能性も含めると、外出せずインターネットで食品を購入しているような人でも感染するリスクがあるのかもしれません。外に出て、他人と触れ合う時点でリスクはついて回ります。重要なのはリスクを減らし、かつリスクがあってもベネフィット(利益)が得られるのであればリスクとベネフィットで両天秤にかけて自分にとってより良い方を取ることが重要だと思います。

また、かかりつけ歯科医院そのものがどれくらい感染対策をしているかも重要なポイントになると思います。消毒はなされているか、滅菌の状況はどうなのか、スタッフさんや歯科医師の感染に対する動作や注意はどうなのか、みなさんの厳しい目でしっかり観察してもらうのも、ご自身の身を守ることにつながると思います。

長々と書いてまいりましたが、みなさんのニューノーマルな生き方への道しるべになれば幸いです。