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2020年06月

2020.06.30

親知らず、抜く?抜かない?

 7月も間近になり、雨の降る日が続いています。

天気が悪くなると、体調不良や疲労などと重なって親知らずが痛くなったり腫れたりすることが多くなってきます。

そのような悪さを多くする親知らず、良く抜歯した方が良いと聞きますが、確かに抜歯した方が良い人と、抜歯しなくてよい人に分かれますので、その特徴について説明していきます。

☆抜歯した方が良い人

①親知らずによく違和感を感じたり、腫れたりする人です。そのような親知らずには周りにすでに細菌感染をしていますので、風邪など免疫力低下時には何度も腫れたり痛くなったりします。感染源を除去するためにも抜歯が必要です。

②顎が小さく、親知らずが斜めに生えてくる人です。歯ブラシが届かない場所ができてきますので、清掃不良になりがちです。隣の歯をむし歯にしたり、感染源になったりしますので抜歯が必要です。

③親知らずの周りに袋状の病気ができた場合も抜歯が必要です。埋まっている親知らずは時に歯の周りに袋状の病気(濾胞性歯嚢胞:ろほうせいしのうほう)をつくることがあり、これが大きくなると入院して処置をしないといけなくなる場合があります。

④歯科矯正をする予定、もしくは終わった方も抜歯が必要です。矯正は後戻りといって、歯が矯正前に戻ろうとします。そして親知らずがその後戻りを助長する場合があります。特に矯正医の先生に抜歯を勧められた場合には、早めの抜歯が良いと思います。

⑤深いところまでむし歯が進行した人も抜歯が必要な事があります。奥にある親知らずは神経の掃除などの歯科治療が十分にできず、いつまでも痛みが残ったりする原因になることもあります。

☆抜歯しなくてよい人

①歯がしっかり生えていて、清掃できて、かみ合わせに参加している場合です。定期的にかかりつけの先生に診ていただき、掃除をして頂き、深いむし歯になっていないかのチェックをしてもらってください。

②手前の歯を抜く必要が出てきた場合です。ブリッジの支えとして利用できます。

③抜けた歯の移植用として利用できる場合です。過去に感染していないことが長持ちする条件となります。

以上です。一度かかりつけの先生にみて頂くのはいかがでしょうか?

2020.06.18

葛根湯(歯)医者

 皆さんは葛根湯医者、という落語をご存じでしょうか。

むかしあるところに藪医者がいて、頭が痛いといえば、「これは頭痛という病で葛根湯が良く効きます」、腹が痛むと「これは渋り腹といって葛根湯が良く効きます」と何でも葛根湯を処方し、果てには患者さんの付き添いの方にも「あなたは付き添いだから葛根湯が良く効きます」としたところで大笑い、というお話です。

こんな笑い話になるくらい、葛根湯は広い範囲に適応がある漢方薬です。体の代謝を上げ、血流を良くすることができるので、風邪の引き始めに使われる事がもっぱらになっていますが、僧帽筋を代表とする筋肉の疼痛を筋肉の中から血流を上げることで改善することができます。スマホ、パソコンの頻用でどうしても体が前傾姿勢になることの多い現代社会、僧帽筋が主症状になることが多いのですが、姿勢制御に使われる顎関節関連筋肉も疲労し、疼痛を引き起こしてくることがあります。

結果、顎が痛い、頬や横の頭が重たい、口が開かないなどの症状があり、なかなか歯科医院にかかれない場合、1週間程度継続して葛根湯を内服する、というのも一手かもしれません。ただ、内服しても症状が改善しない場合や、すぐに医院にかかれる場合には、歯科医院の受診をお勧めします。

ちなみに葛根湯は諸説ありますが、歯科医院では保険適応外になることが多いですので、ご注意ください。

2020.06.15

漢方と歯科の関連について

 しばおかデンタルクリニックでは漢方を使った治療を行っています、と聞くと皆さんどのようなお気持ちになりますでしょうか?

なんだか怪しい歯科医院だな、とか高額な薬品を買わされるのでは?と思われるかもしれません。

怪しいかどうかは皆さんのご判断に任せるとして(笑)、いまや医学と漢方との関わり合いは怪しいものではなく、しっかりとした根拠(エビデンス)に裏打ちされたものとなっています。

例えば、おなかの手術をした後、大建中湯という薬が多く処方されることにお気づきの方がいらっしゃると思います。これはおなかの手術後に傷が変にくっついて消化管が閉鎖するのを防ぐ薬なのですが、これがてきめんに効果があるとされ、消化器の手術の後に処方されるようになりました。

歯科の分野でも、口腔乾燥や口内炎など、漢方薬の適応がある症状もありますので、その際は保険での対応が可能になります。ですので、当院で漢方薬を勧めた場合にびっくりしないようにしてくださいね(笑)。

また、口や顔にまつわる原因不明の症状や疼痛がある場合は漢方薬が効果ある場合があります。歯科口腔外科は外科的なものなだけでなく、内科的なものについても広く治療の対象としております。何か気になることがありましたらお電話にて相談の予約を取ってみてください。(保険の適応でない場合は自費での対応や、投薬のお勧めだけさせていただく場合もあります。)  

今後も漢方薬についていろいろと雑記を書いてみますので、ご参考になさってください。

2020.06.12

梅雨と歯の痛みの関係

 昨日から関西地方は梅雨に入りました。昨日からすっきりしない天気がつづき、じめじめした空気がいやですね。

さて、今回は梅雨に起こる原因がわからない歯痛についてです。

梅雨時期、治療をしている歯や、昔痛んだ歯が痛くなることはありませんか?もちろん、その歯自体が悪くなっており、治療が必要な場合もあるのですが、実は梅雨が関係する歯の痛みもあります。

それが、気圧性歯痛というものです。雨が降る=低気圧となり、歯の中にある神経や、鼻の横の空洞(上顎洞)が気圧の関係で膨らむことにより、痛みを引き起こすことがあります。

多くの場合は歯に原因があることがありますので、歯科治療で改善することがほとんどです。歯の原因ではない、となれば他の要因を疑いますので、口腔外科を標榜している歯科を受診することをお勧めします。

梅雨の時期にしっかり歯を治して、夏にはきれいな歯でお出かけしたいものですね!

2020.06.04

歯と口の健康週間始まりました。

 本日より歯と口の健康週間が始まりました。

当院は本日から来週火曜までの間(6月4日~9日)、定期健診の予約を取っていただいた方に口腔ケアグッズを進呈しております。

ぜひ、当院にお越しください。