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2021.01.18

阪神淡路大震災から26年、不断の準備が大切です。

 1月の仕事始めからずいぶん経ってしまいました。しばおかデンタルクリニックはおかげ様で仕事始めから通常通り診療が始まっています。仕事始めからご予約の方や初診の方も多くご来院頂きありがとうございます。引き続き皆さんに頼りにされる歯科医院であるよう努めて参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、昨日で阪神淡路大震災から26年目となります。震災そのものの被害は遭わなかったものの、子供のころに遊びに行ったアーケード街やデパートなど街並みが一変していたのを目の当たりにし、非常にショックであったことを覚えています。

それから6年後、神戸の総合病院で研修医をしていたのですが、街並みはある程度復興してきてはいましたが、空き地があちこちに残り、震災による心の傷をもった患者さんが多くお越しになっていたのを覚えています。いまではすっかりきれいな街並みになり、震災を思い出すのはHAT神戸にある震災記念館くらいではないでしょうか。

今回のコロナもそうですが、このような大きな出来事が起きた際は、後になって表向きは元通りになったとしても後々まで影響が残っていくものだということを理解し、元通りになることを目標にするのではなく新しい目標設定をしていくのが大切なのでは、と思います。

同時に何か起きてから慌てて弥縫策で取り繕うのではなく、最初から何かが起きた際にはどのように対応すべきか考えておくことが大切だと思います。コロナ前にSDGs(持続可能な社会)が猫も杓子も合言葉のようになっていましたが、本来はコロナのような一大事に示すべき考え方ではないでしょうか。

震災について取り留めなく書いてみましたが、詰まる話、どんな時も食事ができることが大切です。震災のようなときはよく噛めるように、そして口の中をきれいに保つように口腔ケアを行う事が大事になってきます。その時のため、いち口腔外科医としてだけでなく、口を通して健康を守る医療者として準備をしておこうと考えております。

2020.12.29

今年1年ありがとうございました。

 こんばんは。本日12月29日をもってしばおかデンタルクリニックは今年の診療を終了いたしました。

コロナ禍真っただ中の5月初旬から開院し、様々な問題がありましたが何とか年の瀬を迎えられたのは、受診を頂きました患者さんはもちろん、応援していただいた方々のお陰だと本当に感謝しております。本当にありがとうございました。

今後も謙虚に、でも着実に良い診療をしていけるように努めて参りますので、来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。インプラントをはじめとする口腔外科治療だけではなく、歯科・小児歯科・予防歯科にも重点を置いて治療のレベルアップをスタッフともども努めて参ります!

尚、来年は1月4日から診療を開始致します。

2020.10.06

歯周病と認知症の関連が明らかになりました

 おはようございます。10月にはいってめっきり涼しくなってきました。体調を崩しやすい季節になってきました。コロナ収束も目途が立たない状況ですので、体調管理には十分注意していきましょう。また、しばおかデンタルクリニックでは新しくひとりの受付さんとひとりの衛生士さんが勤務しています。よろしくお願いします。

さて、10月5日の朝日新聞のニュースにて、歯周病と認知症の関係が解明されたと報告されました。

ニュースの概要ですが、歯周病の原因菌や毒素が血管内に侵入する際に体内で作られるアミロイドベータが、脳内に蓄積し、認知症を発症する、といったものでした。

アミロイドベータを脳内に行かないようにし、認知症を予防する薬剤の開発が期待されるところですが、まずは歯周病の治療ならびに予防をすることが治療の早道だとも言えます。

しばおかデンタルクリニックでは院長と衛生士により、その人にあった歯周病治療・歯ブラシの選び方指導を行っており、また以前より糖尿病と歯周病との関連についても岡山県が主導している糖尿病サポーターに参加した経験より、全身疾患と口との関連について見識を深めようと努めております。

今回のニュースで少しでも認知症に対しご不安になった方は一度かかりつけ歯科で歯周病について質問してみてはいかがでしょうか。

2020.09.10

9月9日は救急の日でした

 こんにちは。9月に入って暑さも和らぎ、朝晩は涼しくすら感じるようになってきました。同時に体調を崩しやすい時期でもありますので、体調管理には十分注意していきましょう。

さて、今回は9月9日、救急の日についてお話していきたいと思います。

歯科で救急にかかるというと、転倒や事故によって顔が傷ついたり、歯が欠けたり抜けたり、顎顔面の骨折などの外傷によるもの、顔が腫れるなどの炎症によるもの、急激な痛みで耐え難く、眠れないなど疼痛によるものが主に挙げられます。

外傷の場合、ポイントは高所からの転落や交通事故など高エネルギー外傷か、ただ単にこけたなどのエネルギーがあまりかかっていないか、頭部打撲を起こしているかどうかによって判断が変わってきます。頭部打撲を伴う場合や、高エネルギー外傷の場合には救急車を呼ぶなど早期の対応が必要になってくることがほとんどです。歯の脱臼を起こしている場合には歯を必ず持っていくことをお勧めします。

ただ単にこけた場合には近隣の歯科医院に対応可能か、一度ご連絡してみるのが良いかと思います。ちなみにお子さんが歯ブラシや箸をくわえたまま走ったりして転倒した場合は死亡含め重篤なリスクがある場合があります。歯ブラシや箸をくわえたまま走らせないように注意していただくのと同時に、万が一転倒した場合には歯ブラシの柄などくわえていたものが欠けていないか確認したいので、それも病院にお持ちいただくのが大切です。また、てんかんなど意識消失して転倒した場合も重篤な場合がありますので、救急受診が良いかもしれません。

炎症の場合には体調や全身疾患との関連によって症状の進行スピードが変わっていきます。口が開きにくい、呼吸がしにくいなどの諸症状がありましたら、直ちに救急にかかる必要があろうかと思います。

疼痛の場合、歯の痛みと顔面の痛みで対応が変わってくる場合があります。歯の痛みだと歯科治療が必要になることが多いですので、歯科が併設された病院か、夜間診療を行っている歯科医院の治療をお勧めします。また、顔面の痛みであれば神経内科や脳外科、歯科が併設された病院をお勧めします。場合によって狭心症症状が顔面痛として出る場合もあります。総合病院であることに越したことはないかもしれません。

なお、歯科領域に限らず、救急の処置は医療施設の労力を必要とします。いわゆるコンビニ受診にて夜間救急が疲弊する現場も多く見てきました。上記をご参考にして頂くと同時に、救急車使用や夜間救急にかかるほうが良いか迷われる場合には救急相談センター(♯7119)をご利用すると、適切な対応をして頂けます。ご参考になさってください。

2020.09.03

口内炎をどう治療するか?軟こう?内服薬?

 おはようございます。台風シーズンに入り、2つつづけて台風が西日本に接近しています。とくに土日はしっかりと雨風対策をして、台風に備えていきましょう。

さて、今回は口内炎(口腔粘膜びらん)の対処法についてです。

口内炎と一言にいっても原因は様々です。ただ単に噛んだ・硬いもので引っ掛けたという外傷性のものだけでなく、全身疾患によるもの、抗がん剤など投薬によるもの、食いしばりなど悪習癖によるものなど多岐に渡ります。

そのため、通常通りの軟こうを塗布するだけでは治癒しない口内炎が出てきます。

口内炎の治療の最初は、まず何が口内炎の原因か、原因は除去できるものかについて診査します。その結果、除去できるものであれば除去すればそれだけで改善することがあります。

口内炎を早期に改善するためには外から保護する、中から再生する事が大事です。

外から保護するとなるとステロイド入り軟こうの塗布、シール状の薬を貼るなどの対策になります。

中から再生するには粘膜のターンオーバーを促進し、上皮化を促す補酵素型ビタミンB2製剤の内服が治療の主体になります。(ただ、現在諸事情にて原材料の供給がストップしているため、処方を行う事ができません。)

そこで、外からの保護、中からの再生する良い方法があります。それが漢方薬、半夏瀉心湯です。半夏瀉心湯は皮膚や粘膜のターンオーバーを早くする効果があり、皮膚の炎症や消化器症状に効果がある薬ですが、口内炎にも同様に効果があります。加えてお湯に溶かして頻回にうがいすると、治りが良くなる効果もあり、中からも外からも効果のある良い薬になっています。

口内炎がなかなか治らない方は一度市販の半夏瀉心湯を内服・うがいして効果を見てみてもよいかもしれません。それでも治らない場合には口腔がん・舌がんなど悪性腫瘍などの怖い潰瘍の可能性もありますので、かかりつけの先生に診ていただくのがよいでしょう。

ちなみに半夏瀉心湯は保険適応がありますので、歯科でも処方可能です。ご参考になさってください。